『KISS ME, KATE』 2013年2月11日

The Old Vicという老舗の小劇場で『KISS ME, KATE(キスミー、ケイト)』をタケさん、ジュンくん、チカさん、旦那さんと一緒に観た。
The Old Vicにかけられる芝居やミュージカルには良質なものが多いらしく、ここでヒットするとロンドンにおけるブロードウェイ、ウェストエンドに持ち込まれて大規模に興行されることになるそうだ。

『KISS ME, KATE(キスミー、ケイト)』のオリジナルは、ウィキペディアによると1948年(ブロードウェイ、ニューヨーク)、1951年(ウェストエンド、ロンドン)が初演で、幾つかのリバイバルや映画化があった後、2012年にイギリスの南東部チチェスターでリバイバルされたものがロンドンに持ち込まれて公開になっている。

(あらすじ)
舞台監督にして俳優のフレッドの今度の芝居は、シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』。主役のカタリーナには別れた妻のリリーが配役されている。芝居の稽古中から本番当日の楽屋でも何かと言い争いになる二人だが、ふとしたことから昔話に花が咲いて、いい感じに盛り上がる。
そんなところへ、リリーの楽屋にフレッドから花束が届く。本当はそれはフレッドがビアンカ役の若い女優ロイスに送ったものなのだが、手違いでリリーの元に届いてしまったのだ。花束が二人のかつてのウェディング・ブーケの同じ花だったため、リリーは完全に誤解。フレッドは添えられているメッセージカードを取り返そうと焦るが、リリーはカードを懐に上機嫌で舞台へと向かう。舞台ではいよいよシェイクスピア劇『じゃじゃ馬ならし』が幕を開ける・・・。


シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』が劇中劇で入っている。
『じゃじゃ馬ならし』の本番中に舞台袖でメッセージカードを読んでしまったリリーが、大激怒して舞台上で手のつけられない状態になってしまう姿は、まさに”じゃじゃ馬”そのもの。それをなんとかなだめようとするフレッド。劇中劇の『じゃじゃ馬ならし』のエピソードがダブってくる。
さらにそこに、恋人の借金?をまんまとフレッドにツケてしまうしたたかなロイスや、借金取りのマフィア二人組、リリーの現在の恋人である堅物の米軍将校がからんできて、舞台は破たん寸前メチャメチャになってしまう。

本家の『じゃじゃ馬ならし』は、フェミニズムの観点から考えるとテーマそのものが時代遅れで問題アリなのだが、『キスミー、ケイト』はそれをリリーの女優魂に見事にすり替えていて嫌味がない。
最後リリーは、女優であることを自覚して舞台に戻ってくる。そんな彼女が演じるのは、じゃじゃ馬だったカタリーナが躾の末に貞淑になった姿なのだが、実際のリリーは米軍将校の貞淑な妻の座を蹴ってきたわけで、その逆説がリリーが今後も”じゃじゃ馬”のままであることを示唆していて面白い。


リリーが歌う”So in Love”がキレイだったので、YouTubeより。字幕が付いてて便利。



知らなかったけど、日曜洋画劇場のエンディングテーマにこれのオーケストラ版が使われていたらしい。
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by tsutsumi_t | 2013-02-14 08:11 | ミュージカル


バレエ、ダンス全般、建築についてのブログ。


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プロフィール

Tsutsumi

Mechanical engineer / Architect

建築学科を卒業、日本の建築設計事務所で働いた後、2011年に渡英。
バレエやダンス全般の観劇についてここに記しています。

(追記)2013年4月に日本に帰国しました。

(追記)2016年12月に出産しました。観劇はなかなか難しく、ブログの内容が子育てにシフトしてきています。

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