英国ロイヤルバレエ『ASHTON MIXED PROGRAMME』 2013年2月15日

ロイヤルオペラハウスにて旦那さんと一緒に観た。
英国ロイヤルバレエのファウンダー・コレオグラファー(初代常任振付家?)であり、芸術監督だったフレデリック・アシュトンの小品を5つ上演するプログラム。

今回、話題になっているのはやはり、”マルグリットとアルマン”に出演するタマラ・ロホとセルゲイ・ポルーニン。イングリッシュ・ナショナル・バレエの芸術監督への就任に伴って、昨夏ロイヤルを退団したプリンシパルのロホと、およそ一年ほど前にロイヤルバレエを謎の電撃退団したポルーニンが、ゲスト出演していること。
ロホは、ダンシング・ダイレクターとしてイングリッシュ・ナショナル・バレエの公演に出演しているので、実はロンドンでは引き続き彼女のダンスを見ることができる。しかしポルーニンの方は、彼が年末にガーディアン紙に語ったインタビューによると、ロンドンに帰ってくる気は無い様子で、この先ロンドンで見られる機会はなかなか無いのかもしれない。


LA VALSE 音楽:ラヴェル

3組のメインダンサーたちと、コールドのダンサーたちが、舞踏会でワルツを踊る。トップバッターにふさわしい華やかな幕開け。


'MEDITATION' FROM THAIS(タイスの瞑想曲) 音楽:マスネ

オリエンタルな雰囲気のダンス。


VOICE OF SPRING 音楽:シュトラウス二世

踊っているマグワイヤとズチェッティの雰囲気が明るくて爽やかだった。マグワイヤのダンスはいつも軽やかで、見ている方にまでそれが伝染してくるのでとても楽しい。笑顔も口を大きく開けて笑っていて清々しい。(日記を読み返すと、「マグワイヤが良かった!」と書いている日が多くて、このダンサーのことが好きなのかな(笑)。)
今日のマグワイヤは代役だったそうで、パートナーのサポートへの謝意を表したのか、カーテンコールでマグワイヤの方からズチェッティの手にキスしたのも、彼女の人柄が推測できて素敵だった。


MONOTONES I AND II 音楽:サティ

一番強く印象に残った。
黄緑色のレオタードを着た若手3人のダンサー(女性2人、男性1人)による"I"と、真っ白なレオタードを着たプリンシパル3人(女性1人、男性2人)による"II"。頭まですっぽり覆うレオタードを着たダンサーたちは、まるで地球外生命体といった風情。
ゆったりとした音楽に合わせて、3人で組んだフォーメーションをバランスを保ちながら徐々に変化させていく。その動きは緩やかだけど、ダンサーがギリギリのところでバランスを保っているのでピンと張り詰めた緊張感がある。


MARGUERITE AND ARMAND(マルグリットとアルマン) 音楽:リスト

音楽が流れるままに場面がさらりと流れていく。マルグリットとアルマン、アルマンのお父さん以外の登場人物は背景に過ぎない。セリフがあるわけじゃないのにすごく雄弁なのは、音楽の起伏と登場人物の感情がぴったりと重なっているからだろうか?
そしてポルーニン、ハマリ役だよね、と思った。ポルーニンの爆発するようなエネルギー(まさに爆発してロンドンを去っていったって感じですが…)がまさに激情するアルマンにぴったり。そして死にゆくマルグリットがそのまぶしさに目眩するような様子がありありと分かる。女優ロホ…。


アシュトンの作品をこうしてバーッと見渡して、何か「アシュトン的なもの」というのを定義してみたかったのだけど、逆に定義できない多様さ幅広さを感じて、そんなことは無理だと思った。小さい頃から見慣れたロシアのダイナミックな古典バレエとは、確かに何かが明らかに違う、と感じるのだけど、まだうまく言い表せない。
一つ漠然と感じるのは、全体を通してカラリとした明るさや健全さがあるように思う(例え悲劇でも、深入りしないドライさがあるような気がします)。
アシュトンの作品はなかなか他では見られないので、振付家に焦点を合わせたプログラムがあるのが嬉しい。
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by tsutsumi_t | 2013-02-22 03:15 | ダンス


バレエ、ダンス全般、建築についてのブログ。


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プロフィール

Tsutsumi

Mechanical engineer / Architect

建築学科を卒業、日本の建築設計事務所で働いた後、2011年に渡英。
バレエやダンス全般の観劇についてここに記しています。

(追記)2013年4月に日本に帰国しました。

(追記)2016年12月に出産しました。観劇はなかなか難しく、ブログの内容が子育てにシフトしてきています。

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