新国立劇場バレエ『ペンギン・カフェ2013』 2013年4月28日

ご無沙汰しております。
日本に帰ってきて約一カ月。元気にやっています!

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そしてこのゴールデン・ウィーク、早速ダンスを観に行こう!
…と思いつつ、どんな公演が東京でやってるのか、ダンス情報がどこに集まっているのか、日本で話題のダンスとか、何もかもまだよく分からず。。。早くいいダンスのポータルサイトを見つけたいです。

いろんなチラシを見たりすると、日本では、海外ダンサーや海外バレエ団が頻繁に公演をしているらしい。
・・・のだけれども、とりあえずしばらくは日本のバレエ団やダンス公演を中心に観ていこうかなぁと考えています。

とりあえず、ゴールデン・ウィークの初日に、「国立」と名の付く新国立劇場バレエから再スタートしてみました。



『シンフォニー・イン・C (Symphony in C)』 振付:ジョージ・バランシン(George Balanchine)

幕が上がった瞬間、舞台上の白いチュチュを着たバレリーナたちがズラリと並んでいるのを見て、「ダンサーが小さい!」とまず思った。当たり前だけど日本人しかいないし、やはり舞台上の身体が比較的小さく幼く見えて驚いた。
ついでに言えば、男性ダンサーの髪が黒くてサラサラで、最初は「おお、ジャンプで髪がなびく!」と微かな違和感を感じた。どうでもいいことなんだけど、こういうところがアジア人の大きな特徴なのかも、と思ったりした。
そんなことが気になり、妙に集中できず、バランシンどころではなかった…。


『E=mc2』 振付:デイヴィッド・ビントレー(David Bintley)

ビントレーの作品はこれが初めて。
帰国直前の頃、ロンドンではビントレーの『Aladdin(アラジン)』が上演されていたのだけど、新聞各紙のレビュー評価があまりに低かったので、なんとなくビントレーの作品に期待していなかった。

でも、これは面白かった。
舞台装置にプロジェクションを組み合わせており、舞台の床に正方形を描きだしたり、背後スクリーンにLEDライトでドット柄を作りだしたりしていた。もうちょっとそれらの映像たちが動いたり変化したら、もっと良かったかなぁという惜しい感じもあったけれど、全体的に、シンプルな図形や光の組み合わせが、ダンサーの動きをより面白く見せていた。
バーミンガム・ロイヤル・バレエのビントレーが作った作品だし、動きも舞台装置もまさにイギリスで流行っているスタイルだなぁと思った。

「エネルギー」「質量」「マンハッタン計画」「光速の二乗」と呼ばれる4つのセクションに分かれており、音楽も振付もそれぞれガラリと変わる。
「エネルギー」では大勢のダンサーが集まって一つの生命体のように見せ、うごめく姿がパワフルだった。なめらかなムーブメントを見せるような「質量」、身体をリズミカルに振動させる動きが特徴的な「光速の二乗」。
さっきまで感じていた日本人ダンサーの身体の小ささが全く気にならず、こんな力強いダンスが踊れるんだなと、日本のダンサーもすごいじゃん!と嬉しくなった。


『ペンギン・カフェ ('Still Life' at the Penguin Cafe)』 振付:デイヴィッド・ビントレー(David Bintley)

ペンギンのウェイターがスイスイとフロアを動き回る都会のカフェ。紳士淑女がおしゃれにダンスを楽しんでいる。すまし顔にダンスを踊る紳士淑女の中には、なぜかペンギンの頭を持つ人(?)が紛れ込んでいる。
やがて場面は、どこかのサファリへ、草原へ、熱帯雨林へ、と移り変って行き、シマウマや猿、カンガルーなどが陽気に踊る。リズムに乗って浮かれ騒ぐ動物たちの姿は永遠に続く楽園の住人たちのようだ。
しかし彼らの頭上に、雨がポツポツと降り始める。不気味に降り続く雨に、みな被り物をはずして人間の姿を表し(えっ?人間って設定だったの??)、不安げに空を眺める。そして、急な気候の変化に耐えられない動物(でも人なんだよね…?)たちがバタバタと倒れていく。やがて、どこからかカフェのウェイターをしていたペンギンが姿を表し、彼にうながされるように動物たちは手に手を取り合い、何かの入り口へと吸い込まれていく。一人残されたペンギンが遠くを見つめると、ノアの方舟に乗った動物たちが浮かび上がる・・・。

動物を模した動きがユニークで楽しい。
シマウマのダンサーは、手に長いハタキのようなものを持つことで、うまく四本足に見せていた。振り回される前足がシマウマの動きをよく捉えていて、衣裳のシマシマとの組み合わせがとても美しかった。

動物たちはどれも絶滅危惧種といわれる動物たちだそうで、ペンギンが方舟に乗らないのは、実は彼は遠い昔に絶滅してしまったペンギンだからだそうだ。ウェイターのペンギン、人々の中にペンギンが紛れ込んでいるシュールな設定から、一点して裏設定があったという、ドキリとする作品だった。

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新国立劇場はビントレーの最終シーズンに入るらしい。今後上演される演目はビントレー祭りで、彼の振付作品が目白押し。こうして海外の芸術監督が兼務で就任することで、海外作品が積極的に取り入れられ、世界のダンス前線がダイレクトに伝わるのは、日本のバレエにとってとても刺激になっていいことだと思う。
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by tsutsumi_t | 2013-05-03 15:28 | ダンス(日本)


バレエ、ダンス全般、建築についてのブログ。


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Tsutsumi

Mechanical engineer / Architect

建築学科を卒業、日本の建築設計事務所で働いた後、2011年に渡英。
バレエやダンス全般の観劇についてここに記しています。

(追記)2013年4月に日本に帰国しました。

(追記)2016年12月に出産しました。観劇はなかなか難しく、ブログの内容が子育てにシフトしてきています。

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