パリ・オペラ座バレエ 『ラ・シルフィード』 2013年8月19日

パリ・オペラ座バレエ『ラ・シルフィード』のシネマビューイング、行ってきました!
お盆明け初日の月曜日、たまたま夕方に外出予定あり。そのまま帰りは銀座のTOHOシネマズみゆき座へ。普段なら帰って残業だけど、こんな日に残業なんてやってられないわ。

シルフィード(Sylph): オーレリ・デュポン(Aurélie Dupont)
ジェームス(James): マチュー・ガニオ(Mathieu Ganio)
(2004年収録)

パリ・オペラ座からのシネマ・ビューイング全8作の上映のうち、どうしてこれだけかなり過去に収録したものを上映するのか不思議でした。
でも、見てからなるほどね、と思ったのは、当時のマチュー・ガニオの、初々しく元気いっぱいでありつつ、時に危うさを感じるほど物憂げな風情は、確かにこの年齢のときだけのものかもしれないということ。そして、オーレリ・デュポンのまさに花が咲き開いた艶やかさ!そしてシルフィードの姿そのものの無邪気さ!!
黄金カップルの黄金のときですね。収録されていたのは全世界のバレエファンの幸運です。。。


今回はラコット版。以前にコジョカル&コボー組のブルノンヴィル版(コボー改訂)を見たことがあったので、その違いを探りたいなぁと思っていたものの、予習できないまま、音楽の違いすら認識できませんでした。話の流れは同じです。

もうとにかくデュポンの無邪気さが素敵でした。
普通、”無邪気”って子供っぽさとつながっていて、例えば以前に見たコジョカルはその童顔や小柄な身体から、”無邪気”なシルフィードはとってもお似合いで、ハマリ役でした。
一方、デュポンは身体つきも顔立ちも成熟した大人の女性で、彼女の微笑みや目配せには、清らかな無邪気さと大輪の花のような艶っぽさが両立していました。
…いや、どうなんでしょう?世間ではこういうのをむしろ”小悪魔”っていうんですかね?

場面が進むにつれて、私には、シルフィードに感情が無いように感じられてきました。いや、むしろ彼女は喜んだり悲しんだり、むしろクルクルと喜怒哀楽を見せるのですが、それらが”無邪気”に見えれば見えるほど、かえって空虚で実態の無いものに思えたのです。
そもそも、その他の物語バレエに出てくる白い非人間的なものたち(例えば、オデットやジゼル)とは違って、シルフィードにはジェームスを愛する理由がありません。シルフィードには何も背景が無いので、彼女が示す幾多もの感情にも実態が無いことを強く感じさせます。シルフィードとは特に感情を持っている生き物ではなく、ジェームスの妄想が映された鏡のようなものなのではないでしょうか?自意識の強いジェームスの生み出した分身のようなものに思えました。
ジェームスが最後、シルフィードも恋人も失ったことにショックを受けて死んでしまうという大げさな結末も、何かしら彼の心の病の結果のような気がするのです。。。
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by tsutsumi_t | 2013-08-25 00:02 | ダンス


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プロフィール

Tsutsumi

Mechanical engineer / Architect

建築学科を卒業、日本の建築設計事務所で働いた後、2011年に渡英。
バレエやダンス全般の観劇についてここに記しています。

(追記)2013年4月に日本に帰国しました。

(追記)2016年12月に出産しました。観劇はなかなか難しく、ブログの内容が子育てにシフトしてきています。

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